くまの子ウ−フ

小学校低学年の頃、国語の教科書に載ってた、くまの子ウ−フの挿し絵を真似して描いていた。その、優しい、美しい世界観に憧れていたのを、まざまざと思い出した。
自然に対して畏敬の念を抱く、というのはよく聞くが、人間のやること成すことまでに私は大きな尊敬の気持ちを持つ。建造物や知識の探究や、美の創作や、イメージ力の偉大。でも、その尊敬の気持ちと瞬時に切り替わるように絶望感も感じてしまって、そんな気持ちが、ルビンの盃みたく、チラチラチラチラ揺れ動いて、落ちつかない。
憧れた次の瞬間には蔑む。甘く親密に感じたすぐ後には、冷たく素っ気無く、自分からまったく遠くなってしまう世界。皆もこんな風に感じたりするんだろうか。